創薬セミナー委員長からのメッセージ

創薬セミナー委員長からのメッセージ

創薬セミナー委員長からのメッセージ

◎第36回創薬セミナーについて

八ヶ岳そして南アルプスを臨む高原での開催を恒例としてきた創薬セミナーですが、コロナ禍の収束が不透明な状況を受け、本年第36回セミナーは、7月8日、9日の両日にわたり、オンラインにて開催させていただきます。現下の状況を鑑み、皆様のご理解が頂ければと考えております。

さて、オンライン開催の今年も創薬に関する幅広い研究を先導されている講師の方々を産学からお招きします。まず、本セミナーのハイライトである社長講演ですが、本年はAxcelead Drug Discovery Partnersの池浦義典代表取締役社長に「革新的新薬の創出に向けた創薬研究の新たな潮流」というタイトルでご講演頂きます。Axcelead社は、日本初の創薬ソリューションプロバイダーとして、企業、アカデミアなどでの医薬品創出にワンストップサービスを提供してきました。昨今の創薬を取り巻く環境変化なども含め興味深いお話が拝聴できるかと思います。参加者の皆さまの今後の指針となることを期待しております。また、招待講演では、「高機能分子の自動探索:自動設計と自動合成の融合による高機能分子発見の自動化へ」(産業技術総合研究所:石原 司先生)、「光を使った新しいがん治療「光免疫治療」のメカニズム」(北海道大学:小川美香子先生)、「医療保険財政と薬価制度改革-消費税率10%以後の改革議論に向けて-」(法政大学:小黒和正先生)、「夢のある大村天然物創薬」(北里大学:砂塚敏明先生)、「日本発がん治療用ウイルスによる次世代バイオ創薬」(鳥取大学:中村貴史先生)、「CRISPR-Casの分子機構と立体構造に基づく新規ゲノム編集ツールの開発」(東京大学:濡木 理先生)、「新規抗爪白癬治療薬E1224の開発及び「顧みられない熱帯病」への応用研究」(エーザイ:畑 桂先生)、「日本にライフサイエンスのホットスポットを創る:湘南アイパークの挑戦」(武田薬品:藤本利夫先生)、「丸岡触媒を用いる嵩高いアミノ酸の実用的合成から超効率ペプチド合成へ」(京都大学:丸岡啓二先生)と企業から3件、アカデミアから7件の多岐にわたる話題をご提供頂きます。例年の泊まり込み形式でなく、本年はオンラインでの開催となりますが、講演後にはオンライン形式での講師の先生方との意見交換の場を設ける予定にしております。Face-to-faceではありませんが、貴重な情報を得る機会になればと期待しております。
自由討論会では、アンメットメディカルニーズと狙うべき疾患、創薬ターゲットとテーマ発掘、モダリティ、創薬専門性の向上とキャリアアップなど種々のテーマについて討論する予定です。10名程度の少人数で忌憚のない意見交換ができる場として大変好評を得ています。是非とも、普段接する機会が少ない専門外の方々とも交流を深めていただくことを期待しています。例年は、開催会場の関係で自由討論会グループ分けについて、参加者のご希望に添えないことも多々ありました。しかし、今年はオンライン開催、その利点を生かし、希望に添えるよう計画を進める予定です。また、将来の創薬セミナー参加者予備軍である学生にも低価格で門戸を開き、積極的に参加を呼びかけます。
政府が標榜する「一億総活躍社会」、第4次産業革命を踏まえた「Society 5.0の実現」「健康・医療戦略」そして急激に進歩しつつある「ビッグデータサイエンス、AI技術」、そして何よりも社会変容の大きな後押となりつつあるコロナ禍を背景として、健康寿命の延伸を支える優れた医薬品の開発、技術革新を活用した健康・医療システムの構築が必要とされています。今まで以上に医薬品開発とその利用に幅広い知識が不可欠となりつつあります。幅広い知識の修得の場、それが創薬セミナーです。企業、アカデミア、そして年代を問わず、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

創薬セミナー委員長 大髙 章